近年起きた大規模な災害と防災対策~「防災」を販促に取り入れる場合の企画例~

Posted by Junji Kanazawa on 2021/07/07 10:30:00

 91日は防災の日です。防災・減災について日頃から備えていることはありますか?

 日本はもともとその位置や地形、気象などの自然的な条件から台風や豪雨、地震、津波、火山噴火などの自然災害が発生しやすい国土となっています。日本は世界の国土面積の0.25%しか占めていないのに、それに対して世界全体に占める大規模災害の割合が高くなっています。

・マグニチュード6以上の地震回数=20.8%

・活火山数=7.0%

・災害被害額=18.3%
 
 近年、地球温暖化の影響による豪雨被害や東日本大震災の余震などの影響による地震被害など回数・規模とも増加・拡大傾向を示しています。自然災害による被害を最小限に留めるためには、他人事と考えるのではなく、自分事と考え、日頃から備えておくことが肝要です。

 私自身、千葉に住んでいるのですが、その千葉県を中心に甚大な被害をもたらした一昨年(2019年)99日に上陸した台風15号のときには、夜中、今まで経験したことのない強風による家の揺れで恐怖を感じてなかなか寝付けず、朝、外に出て家を見てみると、家の壁の一部が破損する被害を受けていました。

 また、ニュース・ワイドショーでも多く取り上げらていましたが、停電と断水が数日間続き、不便な生活を強いられました。それまでは私自身、防災について全く考えたことはなかったのですが、そのとき初めて自然災害の恐ろしさを体感し、災害に対する日頃からの備えの重要性を痛感しました。

災害
  こちらの記事では防災の日の由来や、近年起きた大規模災害にはどのようなものがあったかを振り返りながら、各ご家庭においてはどのような災害対策が行われているのかをご案内します。また近年よく聞くようになった「ローリングストック」とはどのようなものか。そして、それらを踏まえて販促に災害対策を取り入れるならどのような企画が可能か。アイデアをご案内していますので、参考にしてみてください。

1:防災の日の由来は「関東大震災」が起きた日

 まず「防災の日」が91日に制定された理由は、1923年に甚大な被害をもたらした「関東大震災」が起きた日に由来しています。また、この時期は古来より、台風が襲来することが多く、稲作に甚大な被害を及ぼす厄日とされた『二百十日(新歴では91日前後)』もこの日に制定するにあたって影響した要素と言われています。また、明治以降に襲来した台風の中で最も多くの被害者を出した1959年の『伊勢湾台風』が「防災の日」を制定する決め手になりました。(余談ですが、「YAWARA」や「20世紀少年」で有名な漫画家である浦沢直樹氏が現在週刊少年スピリッツで連載中の『あさドラ』は「伊勢湾台風」上陸の様子が描かれていますね。)

 因みに、「伊勢湾台風」が上陸した926日は、同様に甚大な被害をもたらした「洞爺丸台風(1954年)」「狩野川台風(1958年)」が上陸した日でもあり、また、統計上も台風襲来の回数が多い日でもあるため「台風襲来の日」として記念日に制定されました。 

 更に、1995117日に兵庫県南部を中心に6,000人以上の犠牲者を出した「阪神・淡路大震災」が起きた日も「防災とボランティアの日」として記念日に制定されています。

 過去、自然災害による不幸な出来事を忘れないために、また、後世の人達に教訓として生かして頂くために『記念日』という形で残しているのですね。

 2011311日に起きた『東日本大震災』は記念日制定されておりませんが、後世の人達に津波や原発被害の恐ろしさを伝えていくために、後に特別にみなで記憶しておくべき日として「記念日」に制定されることもあるかもしれませんね。
 

2:近年に起きた大規模な自然災害にはどのようなものがあったのか

 防災の必要性を考える上で直近5年間に起きた大規模な自然災害を振り返って見ましょう。

・2017年=11月~翌3月:平成30年豪雪 →北陸地方で記録的大雪、西日本では32年間で最も気温が低かった。

・2017年=7月:九州北部豪雨 →福岡県と大分県で集中豪雨。

・2018年=6月:大阪北部地震 →大阪北部を震源とするM6.1の直下型地震。

・2018年=7月:西日本豪雨 →広島県、岡山県、愛媛県などに甚大な被害をもたらす。

・2018年=8月:台風21号 →関西国際空港の滑走路が浸水。

・2018年=8月:猛暑 →熊谷市で最高気温記録を更新《41.1℃》。

・2019年=8月:九州北部豪雨 →線状降水帯による長時間にわたる集中豪雨。

・2019年=9月:台風15号 →千葉県を中心に甚大な被害をもたらす。

・2019年=9月:北海道胆振東部地震 →厚真町で震度7を記録。ブラックアウトで全道約295万戸が停電。

・2019年=10月:台風19号 →関東や甲信越、東北の各地方で記録的な大雨。

・2020年=10月:令和27月豪雨 →熊本県を中心に日本各地で集中豪雨が発生。

・2020年=12月~翌2月:令和3年豪雪 →北日本~西日本にかけての日本海側を中心に発生した大雪・暴風による災害。

・2021年=2月:福島県沖地震 →福島県沖を震源としたM7.3の地震。福島県と宮城県で最大震度6強を記録。

 ここ5年だけでも、日本各地で自然災害が年に複数回起こっており、最近の傾向としては、地震を除けば、夏は猛暑・豪雨、冬は低温・大雪による被害が増えています。特に夏は、台風による災害だけでなく、線状降水帯や積乱雲の急激な発達に伴うゲリラ豪雨など局所的に甚大な被害を及ぼす豪雨災害が増えています。

 データで見ても、1時間降水量50mm年間発生回数で見てみると、最近10年間の平均(2011~2020年)は約334回。統計を始めた最初の10年間(1976~1985年)の約226回と比較して約1.5倍に増加しています。

 さらに、気温の日本最高記録を更新したというニュースも毎年のように見る気がしますよね。

 気温についてのデータを見てみると、最高気温が35℃以上の猛暑日の年間回数で見ると、最近30年間(1991~2020年)の平均日数は約2.5日。統計を始めた最初の30年間(1910~1939年)の約0.8回と比較して約3.1倍に増加しています。

 ウェザーニュースが発表した今年2021年の夏(7月~9月)の暑さの見通しによると東日本と近畿では例年より暑くなり、ピークは7月下旬と8月下旬の2回、その時期は猛暑日が続くおそれもあるとのことです。

 

3:南海トラフなどの大規模な自然災害は長い時間軸で見れば定期的に起きている

  次に、東日本から九州の太平洋側に甚大な被害をもたらすと言われている南海トラフで発生する地震がいつ頃、起きると予測されているか見ていきましょう。

  今後、この地域でマグ二チュード8~9クラスの地震が今後30年以内に発生する確率は70~80%と非常に高い数値を示しています。平均して90年弱の間隔で地震が起きており、最後に南海トラフで起きた地震である「昭和東南海地震(1944年)」と「昭和南海地震(1946年)」から70年近くが経っており、次の大地震がいつ起きてもおかしくない状況と言われています。

 南海トラフと同様にいつ起きるか心配されている『首都圏直下型地震』も30年以内の発生確率が70%と非常に高い値を示しており、最悪の場合、死者23,000人、経済被害が95兆円に達し、未曾有の災害になると予測されています。

 また、平均100年間隔で噴火してきた富士山は、最後に噴火した1707年の「宝永噴火」から既に300年以上が経過しており、『いつ噴火してもおかしくはない』とも言われています。

 ウェザーニュースの試算によると、「宝永噴火」と同規模の噴火が起きた場合、東京・神奈川・千葉・静岡を中心に甚大な被害が及び、人的被害でみると、噴石等の直撃で約13,600人が死傷すると予測されており、また道路や鉄道、航空などの交通網は降灰等の影響でマヒし、さらに農林業や観光業を中心に様々な産業に影響が及び、被害総額は約1兆2,000億円~約2兆5,000億円に達すると試算されています。

 どれも予測の話で、不用意に不安を煽るわけではありませんが、日本では歴史的に大きな地震や火山の噴火は繰り返していますので、決して起こらない災害ではないということは意識しておく必要があります。

4:各ご家庭でとられている防災対策

 住友生命保険が今年、3月にリリースした「わが家の防災」アンケート2021には、各ご家庭でどのような防災対策を行っているかのアンケート結果がまとまっています。そのなかから結果をいくつか見てみます。(くわしくは「わが家の防災」アンケート 2021をご覧ください。<外部リンク>

防災用品

1.最も備えが必要だと思う災害

→「地震」が最も多く、76.1%。次いで「台風(9.3%)」「大雨・洪水(7.0%)」の順となっています。

「地震」は事前に場所・日時などを予知することはほぼ不可能であり、また、一度、大地震が起きると、被害の甚大さと悲惨な映像がテレビ等を通して、長期間、流されるため

「備えが必要な災害=地震」というイメージが人々の意識の中に強く刻まれているものと思われます。

2.この1年間で新たに実施した、防災対策

→「特になし」が最も多く、39.7%。次いで「非常用飲料水の備蓄(30.3%)」「非常用食品の備蓄(27.6%)」の順となっています。※新たな防災対策に取り組んでいる人は、60.3%に留まりました。

※また、近年、豪雨被害の際に、メディア等でも度々取り上げられる「ハザードマップ(被害予測地図)の確認」は19.0%(5位)。前年比+0.6%と微増でした。

3.この1年間で防災対策にいくら支出しましたか

→全体で見ると3,837円。前年比+119円。性別で見ると、過去2年とは異なり「男性(4,540円)」が「女性(3,138円)」を1,402円上回りました。地域別で見ると、「関東」が最も多く、4,713円。2年前に「北海道胆振東部地震」が起きた

「北海道」では「前々年(7,680円)」「前年(6,236円)」と比較して、今年は「3,547円」と

激減しました。また、昨年の「令和2年7月豪雨」で被災した中部、九州は、前年から大幅増となりました。(中部:2,803円→3,758円、九州:1,822円→3,336円)また、「0円(支出なし)の割合を年代別に見ると、20代(55%)、30代(51%)、40代(51%)では5割を超えています。

※身近で大きな自然災害が起きると、防災意識が急激に高まり、時間の経過とともに関心が薄れていくようです。

※若い世代ほど「防災への意識」が低い傾向が見て取れます。

 その他、「今後、実施しなくてはいけないと思う防災対策」「非常用水および非常用食品の備蓄量」「この一年間の防災意識や防災対策の変化」「自宅の防災危険度の把握状況」など、下記のリンク先にあるアンケート結果について、防災に関連するデータが充実しています。ぜひ参考にしてみて下さい。

詳しくはこちら ※スミセイ「わが家の防災」アンケート 2021

https://www.sumitomolife.co.jp/about/newsrelease/pdf/2020/210304.pdf

また、内閣府でも同様の調査を実施しています。

※防災に関する世論調査 平成2911月調査

https://survey.gov-online.go.jp/h29/h29-bousai/gairyaku.pdf

 

5:ローリングストックって知っていますか?

→災害時の「飲食料の確保」は最優先事項です。「食料や飲料水などの備蓄」の必要性を理解している人は多くいます。

 ただ、いつ起こるかわからない災害に備えて飲食料を備蓄しておくことは、つい、あと回しになりがちで、備蓄してある非常食についても賞味期限が切れていないどうか確認するのも骨が折れる作業と感じている人も多いのではないでしょうか?

 最近は普段から食材や加工品を多めに買っておき、使ったら、使った分だけ新しく買い足していくことで、常に一定の食料を備蓄しておくローリングストック」という方法が推奨されています。日本気象協会のホームページにも専用のページが設けられています

 やるべきことは日頃から、少し食料品を多く買っておくことを習慣化することです。そうすれば普通の日常生活が送れ、かつ災害に備える効果も得られます。わざわざ「災害に備えて非常用袋等に飲食料品を備蓄しておくこと」よりは、かなりハードルが低く、実践しやすいのではないでしょうか?

 消費と購入を繰り返すことで、備蓄品の鮮度も保たれるため、『備蓄品の廃棄=食品ロスの軽減』にも寄与し、最終的には昨今、ニュース等でもよく耳にする「SDGs(持続可能な開発目標)2.飢餓をゼロに」へ繋がることにもなります。

 食品だけでなく、日常的に使用するウェットタオルや乾電池、使い捨てカイロなどの生活用品も常に一定量、確保しておくようにすれば、万が一、自身に自然災害が降り掛かったとしても、災害後の対応がスムーズになります。ガスボンベも日常的に使いながらも常に一定量を確保しておくことが災害対策になります。せっかく、飲食料品を備蓄していても、災害下では調理出来ないという事態も想定されます。ぜひ、食料だけではなく、燃料もローリングストックを取り入れてみましょう。

 

6:販促企画を考える上でのポイントは?

 上記のような災害の起こりうる背景と、防災対策の仕方を踏まえて。「防災に関する」販促施策を考える上でのポイントを3つ考えてみました。 

 1つ目は、これだけ自然災害が多い日本列島に住んでいても、いつ起こるか、また実際に自分の身に降りかかるかどうかもわからない自然災害に対しては「意識・関心の低い人が多い」のが実情です。

 そこで、人々の興味・関心を高め、自分ゴト化して頂くための販促施策が必要となります。

「防災ハンドブック」のプレゼント企画

「防災関連商材」購入に対してのポイントアップキャンペーン企画

「防災講座」をイベントとして開催して付随する商品を紹介する

「記念日(防災の日、台風襲来の日等)連動企画」

 記念日も、皆にとって記憶を継続する意味で意義深い活動にすることは可能です。被災者の方の心情には配慮し、あまり強く不安を煽ることがないように気を付けながら企画をしてみてください。
 

 2つ目は、お客様に自宅の災害危険度を把握して頂くために・・・今、住んでいる地域で「どんな災害(洪水や土砂崩れなど)が起きる可能性が高いか」についての「理解促進」を図る販促施策を実施することも重要です。

「ハザードマップ」のプレゼント企画

「ハザードマップ」「避難場所」の店内掲示

 ハザードマップは多くの行政が情報を整理しています。身近な避難場所を伝えるだけでも、もしもの時にはきっと役立てていただける情報になるでしょう。それを案内している情報発信者にも信頼を寄せてくれるかもしれません。

 

 3つ目は、より多くの人に災害に対して備えて頂くために・・・防災に対しての「ハードルを下げる」販促施策を実施することも意識してください。

「ローリングストックに関するハンドブックの作成」

「ローリングストックに向いている商材を集めた専用コーナー開設」

「防災用品一式をセットにした商品の開発・販売」

 ※自然災害は、いつ起こるかわからないので「地震関連コーナー」などを常設することをおススメします。その結果、常にお客様の「安心・安全」を考えている企業であることをアピールすることにも繋がります。

 台風のようにいつくるか事前にわかる災害に対しては、売り場担当者の判断で急遽「専用コーナー」を開設出来るなど柔軟に売場構成が変えられるような体制を構築しておいてください。 東日本大震災の際、東京ディズニーリゾートのスタッフの対応が多くの人から称賛を浴びたことでもわかるように、緊急時でも冷静に対処できるよう、従業員に対する防災教育や防災訓練の定期的な実施などインナー対策も強化しておいてください。

 消費者の方にも日頃の備えを注意喚起することは、きっとメリットになるはずです。防災の日の時期は、社会的関心が高まるタイミングになります。情報を精査してうまく届けてみて下さい。

 弊社では販促に役立つカレンダーを発行しています。下記からダウンロードできますのでぜひ手に入れて下さい!

販促カレンダーダウンロードはこちらから

Topics: 販促計画, 販促カレンダー, 来店促進

販促計画を立てる際のお役立ちツール!

弊社NO1人気資料!

「販促カレンダー」をお配りしています。

 企業が消費者に向けて新商品をリリース際にも便利。また、お店でセールを行ったり、広告戦略を行ったりなど、販促活動を行う際に、季節の行事や、その時期のデータなど、適切なタイミングで情報発信をするための参考情報が記されたカレンダーです。近年は、SNSの投稿ネタとしても、活用いただいています。資料が必要な方は下記よりお申し込みください。

下記から送信してください

最近の記事