朝食・お弁当関連商材拡販に向けた販促例と消費者動向について

Posted by Junji Kanazawa on 2022/02/24 17:18:41

 4月は新入生や新社会人など不安と期待が入り混じるなか、新たな環境で新生活をスタートする人が増える時期です。

 大学進学や入社、転勤等に伴い、家具・インテリア、家電などの住関連、学生服やスーツなどの衣料関連など様々な商品が動く時期でもあります。今回は、食の分野、特に「朝食」と「お弁当」にフォーカスした記事となります。

 

 新生活スタートに伴い、新たに朝食をとり始める人や学校・職場に弁当を持参する人も増えて、新規需要が見込める時期です。さらに、410日は「お弁当始めの日」。翌11日は「しっかりいい朝食の日」とお弁当・朝食関連の記念日もあります。その結果、食品スーパーを中心に朝食やお弁当需要に対応した企画が多く見受けられます。

  さらに、新型コロナの影響でおうち時間が増え、健康意識の高まりとともに、朝食をしっかりとる人が増えている、人混み(密)を避けたいとの心理から、外食を敬遠し、学校や職場にお弁当を持参する人が増えているという話も聞きます。

  新規需要獲得が期待できるなか、朝食・お弁当関連商材拡販に向けた販促案を幾つか紹介します。朝食・お弁当市場の消費動向を各種資料に基づいて、あわせてまとめてみました。

  食品スーパーの販促担当者様はもとより、食品メーカーの小売・販促担当者様に是非、ご一読いただけたら幸いです。

1:朝食・お弁当関連商材拡販に向けた販促案概要

「朝食」や「手作り弁当」の食材関連を中心に、「お弁当箱(容器)」の拡販にも注目して販促案の概要を列挙させていただきます。

 

弁当2

 

【朝食・お弁当】

1:『メニュー・レシピ提案』企画

 朝食は主食(ごはん・パン)と飲み物だけで済ます人が多く、お弁当はメニューのマンネリ化に悩んでいる人が多いことから、レシピサイトとの協業も視野に栄養バランスを考えたメニューを平日・毎日、各ひとつずつ紹介するシリーズ企画。

→調理時間や摂取カロリー、栄養素等をPOPに表示し、購買意欲を喚起。

→売場横断型での対応を行うために、関連食材を一堂に集めた専用コーナーを設置。実店舗の強みを生かして、提案している『朝食・お弁当メニュー』をリアルに再現して提示。

 

2:『消費者参加型』企画:1《総選挙型》

 朝食では主食(ごはん、パン)に合うおススメのお供、お弁当では一番好きなお弁当の具材などを投票してもらう『総選挙型』企画。店舗誘引を目的にサービスカンターに『投票箱』を設置するほか、多くの人に投票してもらうために、HPやアプリからも投票できるようにする。また、1位になった食材は『特別割引価格』で販売するなど、消費者に還元できるスキームで実施。

 

3:『消費者参加型』企画:2《キャンペーン型》

 自慢の朝食メニューやキャラ弁などの写真を撮影して、SNSを通して投稿をしていただく「#タグキャンペーン」を実施。応募投稿の中から優秀者を決めて、朝食・お弁当に関連するグッズ等をプレゼント。

→高級ホテルの朝食ビュフェ食事券、エプロン、お弁当箱(容器)…等

 

4:『消費者参加型』企画:3《講習会型》

 消費者が朝食やお弁当作りに対する悩みや不安を解決することを目的とした企画。

→『栄養バランス』や『時短』、『映える(ばえる)キャラ弁の作り方』などテーマを決めて

定期的に講習会を開催。

→料理教室との協業企画で『朝食やお弁当作りに関する料理教室』を定期的に開催。

 

5:『ランキング形式』企画

 人気企業や人気芸能人、人気のお店など様々のことをランキング形式で発表し、それを判断の基準の一つとしているなどランキングが好きな国民性があると言われている日本人。何を買うか迷ったときにランキング結果を参考にしていただき、『購入の手助け』をする企画。

→朝食やお弁当の食材や飲み物などの売上(人気)ランキングを発表。

→2の総選挙型に紐づけて、消費者の投票によるランキング結果を発表。

 

6:『売場連動型』企画

 食品売場での『朝食・お弁当』訴求と連動して、他の売り場でも関連商材を集めたフェアを開催。売場間での相互誘客を図る。

→雑貨=朝食やキャラ弁などのお弁当作りに必要な調理器具を特集。

→雑貨=『朝起きるのが楽しみになる』をテーマに朝食を彩る食器類を特集。

→雑貨=朝食・お弁当で美味しいごはんを食べていただくために『土鍋を使ってごはんを炊くこと』を特集。

→家電=お粥やポトフ、パンなどが作れる炊飯器を中心にオーブン・トースターなどの調理家電を特集。

→衣料品=『キッチンを楽しく』をテーマにエプロンの素材・デザインにこだわった品揃えで展開。

 

【朝食】

1:『お供』を意識した企画

 主食(ごはん・パン)と飲み物だけで朝食を済ましている人が多いことから、栄養バランス等も考慮して『ごはん・パンに合うお供』を毎日一品ずつ紹介するシリーズ企画。

→ごはん:いくら、明太子、いかの塩辛、しば漬け、佃煮…等

→パン:ジャム、スプレッド、チーズ、ハム、はちみつ…等

 

2:『健康』をテーマにした企画

 食物繊維やミネラルが豊富に含まれている『オートミール』。健康効果やダイエット効果があることを伝えるとともに、コメに代わる食材として粥やおにぎりなどが作れることもアピールする。朝食に合う飲み物として健康効果が高いとされる牛乳(豆乳)や飲むヨーグルト、トマトジュースなどを中心に訴求する。

→特に牛乳は、新型コロナの感染拡大の影響もあり、『大量廃棄』が社会問題化するなか

 『牛乳を飲むこと』を習慣化していただくことも視野に『生産者を応援しながら健康になる』をテーマに、品揃えを拡充するとともに、特別価格での提供や牛乳を使ったレシピ提案など拡販のための各種施策を実施。

 

【お弁当】

1:『冷凍食品』にフォーカスした企画

 主菜・副菜としても活用でき、品揃えが豊富な冷凍食品。コストパフォーマンスが高く冷めてもおいしいなど毎日のお弁当作りの強力なサポーターであることをアピールする。

→品揃えの豊富さをアピール:1=冷凍食品を主菜に使った1か月分の献立表を掲示。

→品揃えの豊富さをアピール:2=主菜・副菜とも全て冷凍食品を使って、彩りの美しさもアピールするためにお弁当を再現して実物提示する企画。

→衛生面をアピール=自然解凍可能な商品は保冷剤代わりに使えることを訴求。

 

2:『サンドウィッチ』にフォーカスした企画

 具材をパンにはさむだけなので簡単に作れて、かつ、片手で食べられるので「ながら(仕事、スマホなど)」でも昼食がとれるサンドウィッチ。但し、卵やハムなどの定番のメニューに偏りがちなのでメニューのマンネリ化に悩んでいる人も多いはず。様々な具材を挟んだり、パンを変えるなどすれば、多くのメニューが楽しめることを伝える企画。

→具材ごとに様々な味を楽しんでいただくための『アレンジメニュー・レシピ』を紹介する企画。

→感染対策に十分配慮した『試食コーナー』を設置して様々な具材を用意することで変わった具材にもトライアルしていただく企画。

 

3:『出来合い(市販)のお弁当』にフォーカスした企画

 スーパーの総菜売場では『出来合いのお弁当』も販売されています。手作り弁当に必要な食材だけでなく、『出来合いのお弁当』の拡販も視野に入れた施策の実施。

 

《テーマ訴求を意識した展開》

→週ごとに『ヘルシー』や『旬』『地方』などテーマを設定し、そのテーマに沿ったお弁当の品揃えを拡充して様々なお弁当にトライアルしていただく企画。

 

《オリジナルを意識した展開》

店舗で用意したお弁当のケース、若しくは自分のお弁当箱(容器)に、適量のごはんと好きな総菜を自由に選んでいれられる『自分好みのオリジナル弁当』が作れる企画。

 

【お弁当(食材×容器)】

 食品売場でのお弁当食材訴求に合わせて、雑貨売場で「お弁当箱(容器)フェア」を開催。食品売場と雑貨売場の連動企画で売場間の相互誘客を意識。

1:『選びやすさを追求した』企画

 お弁当箱(容器)を購入する際、「自分に合う弁当箱(容器)はどれだろう?」と悩まれた経験がある人も多いはず。そこで「あなたのお弁当箱(容器)選びサポートします。」と題して、お客様が自分に合った最適なお弁当箱(容器)を選べるようにサポートする企画。

《POPを最大限活用する展開》

→タイプ(形)別〈一段型、二段型、スープジャーなど〉にその特性をわかりやすく、詳細に解説。

→年代別・性別ごとに食べる量(容量)の目安となる数値を示し、リストを作成・掲示。

1219歳(×男性=900ml ×女性=700ml)…等

《シーン別陳列による展開》

 単にタイプ(形)別・素材・価格帯別に陳列するのではなく、食シーン(外で・オフィスの席で等)や生活スタイル(通勤方法、ダイエット等)、嗜好(スープが好き、オートミールが好き等)を反映した売場を独自に編集して他店との差別化を図る展開。

《専任スタッフの配置による展開》

 「お弁当アドバイザー」と称して、お弁当箱(容器)に詳しいだけでなく、食材についてもアドバイスできる専任スタッフを雑貨売場・食料品売場双方に配置。お客様の「困った」に対応するとともに、売場間の相互誘客を目指す。 


2:『メニュー・レシピ提案』企画

 自分に合ったお弁当箱(容器)を選んでいただくために、お弁当箱(容器)の形状に合わせた「メニュー・レシピ提案」を雑貨売場で実施。POPやチラシにメニュー・レシピを記載して、食品売場へのスムーズな誘導にも繋げられることも意識した展開。

例:二段式=ごはんにおかずの味が移ることのないことを考えたメニュー・レシピ提案。

例:スープジャー=スープなどの汁物や雑炊・お粥を中心としたメニュー・レシピ提案。

  

2:朝食の摂取状況はどうなっているの?

 朝食に関する販促施策を考える際に、朝食摂取率や朝食にかける時間、メニューなど朝食の摂取状況を把握することが重要です。農林水産省他の調査データから、朝食の摂取状況を見ていきましょう。農林水産省の「食育に関する意識調査報告書(平成30年)」によると、「ほとんど毎日食べる」と回答した人が8割を超えて(83.5%)います。年代別に見ると、男女とも50歳以上が85.0%以上の高い値を示しているのに対して、男性2030代、女性20代は6割前後に留まっています。

 

 若い世代の摂取率が低いのは「残業や付き合い等の影響で前日の帰宅時間が遅く、朝食を食べるより少しでも寝ていたい人」や「ダイエットのため」「お金がない」などの理由が考えられます。

 

朝食接種頻度

 

 文部科学省が中・高校生に向けた冊子「早寝早起き朝ごはんで輝く君の未来~睡眠リズムを整えよう~」のなかで「朝食を食べない」中高生のうち、7割弱が「午前中、調子が悪い」と回答しており、「毎日食べる層」より中学生で20%以上、高校生で15%以上高くなっています。

 午前中からパフォーマンスを上げるためには、毎日、朝食を食べる必要があります。また、「朝食をぬく」ことで基礎代謝量が減り、脂肪を燃焼しにくいカラダとなり、実はダイエットにも逆効果となります。

 ただ、中高生のなかには、夜更かしやダイエット目的など個人的な理由で「朝食を食べない」人がいる一方、今、社会問題化している若いうちから家族の面倒や親の介護などを行わざるを得ない『ヤングケアラー』や母子家庭を中心とした『子どもの貧困』など止むを得ない事情で『朝食を食べられない』中高生が増えているのも事実です。

 厚生労働省の「国民生活基礎調査(2019年)」によると、子どもの貧困率は13.5%。17歳以下の子どもの78人に1人、実に約260万人もの子どもが『貧困状態』にあります。行政に任せるだけでなく、企業の社会的な責任(CSR)を果たすうえでも、厳しい状況に置かれている子どもたちに対して何らかの取り組みをする必要がありそうです。

 朝食を抜くと午前中のパフォーマンスが落ちることは中高校生の問題だけでなく、当然、社会人にも当てはまります。

 『朝食を抜く社員が多い→午前中の労働生産性が落ちる→企業の業績に悪影響を及ぼす』という負のスパイラルに陥ることのなきよう、さらに、社員の健康維持のためにも、2030代の若手社員を中心に「朝食を摂取する必要性を伝えるとともに、その環境を作ること」を企業として取り組む必要があります。以前、一時話題となったマクロミルやLINEなどいくつかの企業では、社員に無償で朝食を提供する取り組みがありました。

 

 マイボイスコムが2021年に実施した「朝食に関するアンケート」によると、朝食にかける時間は、「15分以内」が7割を占めており、うち4割強の人は「10分以内」に朝食をすませています。よって、重視する点でも『食べるのに時間がかからない』が最も多く、4割近く(37.2%)の人が回答しています。また、朝食時の行動では『ひとりで食べることが多い』が最も多く、52.3%。次いで『テレビを見ながら食べる(36.7%)』の順となっています。

 因みに私自身、朝食はなるべく毎日、とるよう努めており、最近はコンビニで前日購入したパンとコーヒー系飲料をひとりでテレビを見ながら、10分くらいですますことが多いです。アンケートの結果と比較して、「概ね、普通の摂取状況なんだ」とちょっと安心しました。

 朝食の摂取率が低い1839歳を対象にコロナ前の2019年に『農林水産省の調査(若い世代の食事習慣に関する調査)』のなかで、回答当日の朝食の内容を聞いたところ、『主食のみ(ごはん・パン)※飲み物等の有無は問わない』と回答した人が6割近く(57.5%)を占めています。

『主食・主菜・副菜』と回答した人はわずか3.8%。

 忙しい朝の時間に栄養バランスを考えた朝食をとることは『かなりハードルが高い』ようです。内容別には『パン(含む菓子パン・惣菜パン)』が最も多く、45.3%。次いで『ご飯(36.7%)』『飲み物等(25.7%)』『牛乳・乳製品(15.6%)』の順となっています。結果から見ても、『主食(ごはん・パン)と飲み物』だけで朝食をすましている人が多いと言えます。

 

朝食の内容

 『朝食を食べることは自分の健康に良い』と回答した人が6割以上(61.2%)に達しているのに対して、ほぼ半数の人(50.9%)が『朝食を作るのは面倒だ』と回答しています。結果、『健康に良いことは理解しているも、それ以上に作るのが面倒 →朝食を食べない』という負のスパイラルに陥っている人が一定数いるようです。

  経済状況と朝食摂取状況との関連性を聞いた設問では、「ゆとりあり」と回答した人のうち「朝食をほとんど食べない」人が2割弱(19.9%)にとどまるのに対して「生活が苦しく、非常に心配」と回答した人では4割近く(36.7%)に達しており、2倍近い差となっています。『経済状況と朝食摂取状況は密接に関連している』と言っていいでしょう。さらに、新型コロナの影響で外食関連の店舗の休業・時短営業のあおりでバイトが出来なくなって生活が困窮している大学生の話題がメディア等で頻繁に取り上げられています。

 調査時が新型コロナ前だったため、『調査時よりさらに経済状況がひっ迫しており、その影響もあり、朝食を食べない人が増えている』と推測されます。生活が困窮している大学生に対して、企業として『何が出来るか』を考える必要がありそうです。

朝食に合う新食材にも注目してみましょう。

 2021年から検索頻度や食卓への登場回数が増えている『オートミール』。『オートミール』とはシリアル食品の一種で、燕麦(オート麦、オーツ麦、カラス麦)を脱穀して調理しやすく加工した食品です。食物繊維やミネラルが豊富に含まれているため、腸内環境の改善や血糖値の急上昇を抑える効果があります。

 また、ダイエット中に不足しがちな鉄分を豊富に含んでおり、ダイエット効果がある食材としても支持されています。さらに、食物アレルギーの原因となる「グルテン」がごく少量のため、グルテンフリー食材としても注目されています。また、『オートミールの米化(こめか)』と言われるように、コメに代わる食材としても注目されており、オートミールを使って、おにぎりやお粥などを作ることができます。

 朝食に関する販促施策を考えるうえで・・・

 『時短(食事・調理)』『継続=習慣化』『主食に合う』『ながら(テレビ、スマホ)』『栄養バランス』『新食材』などがキーワードになりそうですね。

 

参考データ:

※農林水産省の「食育に関する意識調査報告書(平成30年)」はコチラ

https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/ishiki/h30/3-2.html

文部科学省の「早寝早起き朝ごはんで輝く君の未来~睡眠リズムを整えよう~」はコチラ

https://www.mext.go.jp/a_menu/shougai/katei/20211004-mxt_kouhou02-1.pdf

※個性労働省の「国民生活基礎調査(2019年)」はコチラ

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa19/dl/14.pdf

※マイボイスコム(株)の「朝食に関するアンケート2021」はコチラ

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001052.000007815.html

※農林水産省の「若い世代の食事習慣に関する調査2019」はコチラ

https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/websurvey/attach/pdf/websurvey-1.pdf

 

3:お弁当の現状はどうなっているの?

  お弁当に関する販促施策を考える際に、費用や品目数、作る時間などお弁当に関する消費者動向を把握することが重要となります。手作り弁当の主力商材である冷凍食品を中心に扱っているメーカーによる調査結果を中心に、お弁当の消費者動向を見ていきましょう。

 

弁当

 

 冷凍食品メーカー大手である『ニチレイフーズ』がコロナ前の2018年に実施した『お弁当事情に関する調査』によると、手作り弁当にかかる費用の全国平均は231.5円に対して男性会社員の昼食代(お弁当は除く)の平均が590円。「手作り弁当」が「外食」より385.5円も安くなっています。仮に平日毎日、手作り弁当を持参すれば、平日毎日外食する人より、年間で9万円以上(93,210円)も出費が抑えられます。

『手作り弁当=家計に優しい』はアピールポイントのひとつとなりそうです。

 同じく冷凍食品メーカー大手である『マルハニチロ』が2018年に実施した『お弁当に関する調査』によると、お弁当に入れる品数は平均4.1品。お弁当のおかずとして利用しているものを聞いたところ、『冷凍食品』が最も高く、68.6%。実に7割近くの人が『冷凍食品』を利用しています。次いで『当日手作りしたおかず(62.7%)』『前日の食事の残り物(60.3%)』『作り置きしたおかず(45.4%)』『レトルト食品(31.5%)』の順となっています。

忙しく時間のない朝、効率よくお弁当を作るために、様々な工夫をしていることが窺えます。

お弁当によく入れるおかずで見ると、『玉子焼き』が最も高く、71.8%。次いで『鶏のからあげ(58.7%)』『ウィンナー(58.5%)』『ハンバーグ(42.6%)』『ミートボール(34.4%)』の順となっています。昭和40年代ごろ、日本人が好きなものを簡潔に表現して流行語となった『巨人、大鵬、卵焼き』。50年以上経った今でも日本人の卵焼き好きは変わらないようです。

  因みに「ローソンストア100」がおかずを一つだけに絞った『ウィンナー弁当』を200円で販売したところ、メガヒット商品になったことは記憶に新しいところです。おかずを一つに絞った潔さと低価格での販売、さらに6割近い人が手作りお弁当のおかずに入れると回答した『ウィンナー』だったこともヒットの要因かもしれません。

 第2弾として昨年11月に『ミートボール弁当』が発売されました。3割以上の人が手作り弁当のおかずに入れると回答した『ミートボール』を使ったお弁当が『ウィンナー弁当』と同様のヒットに繋がっているのか売上状況が気になるところです。

 また、『ハンバーグ』や『ミートボール』がお弁当の食材として支持が高い理由は、1970年代から放映されていた『マルシン♪ マルシン♪ ハンバーグ♪』や1980年の『イシイのおべんとくん♪ ミートボール♪』など耳に残るフレーズで話題になったCMの影響を受けて、お弁当の食材として定着し、それが今に受け継がれているのかもしれません。

 

お弁当をどのくらいの時間をかけて、また何時に起きて作っているのでしょうか?

 平均は21.1分。『30分以上』かけてお弁当を作っている人も3割以上(34.7%)います。また、お弁当を作る日の起床時間で見ると、『6時台』が半数を超えて(50.6%)います。平均で20分以上かかる調理時間と早起きをしなければならないことが共働き世帯の多い現在では、手作り弁当派を増やすうえでの大きな障害となっているようです。

  因みに、ヘルスケアデバイスを扱うフランスの企業(ウィンジングス)が調査した日本を含む世界14か国の睡眠時間を比較したデータによると、日本人が最も短く、6時間22分。世界平均(7時間8分)より50分近く短く、最も睡眠時間が長いベルギー(7時間24分)と比較すると、1時間以上も短くなっています。世界的に見てもショートスリーパーが多い日本人にとって、さらに早起きしなければならないことは『現状では非常に厳しい』と言わざるを得ません。

 よって、忙しい共働き世帯にアプローチする際は、「経済的にゆとりのある世帯が多い」と思われるため、単に手作り弁当のコストパフォーマンスの高さを訴えるだけでなく、健康やエコなど+αの提案をすることで『早起きする価値がある』ということも併せて伝えていく必要があるでしょう。

 

 ⅾポイントクラブが2021年5月にコロナ禍のお弁当事情を調査したなかでお弁当(市販品、手作り)を食べる頻度を聞いたところ、『週1回以上お弁当を食べている』人が半数以上(53.7%)に達しました。うち『ほぼ毎日(週65日)』と回答した人が16.6%おり、新型コロナの影響で密を避けたいという心理から「飲食店で食事をすること」を控えている人が多いのかもしれません。

「買うことが多いか、手作りが多いか」を聞いた設問では、『買う派=52.4%:手作り派=36.8%』となっており、買う派が手作り派を15%以上上回る結果となりました。手軽に買えるコンビニ弁当に加えて、新型コロナの影響で店舗への集客が厳しくなっている現状の対策として、今まで、テイクアウトを実施していなかった多くの飲食店がテイクアウトを始めたことも買う派が半数を超えた理由のひとつかもしれません。

 

お弁当を買う場合の金額の目安はどれくらいでしょうか?

 

 『400600円未満』と回答した人が6割を超えて(63.3%)おり、先ほどの男性会社員の平均昼食代=590円と併せて考えてみると、『600円』が市販のお弁当の販売金額の上限の目安と言えそうです。

 

お弁当を手作りする理由は何なのでしょうか?

 

 『食費を抑えることができる』が最も高く、47.0%。半数近い人が理由として挙げています。次いで『好みの量に調整できる(26.3%)』『好きなものを食べられる(23.9%)』『栄養のバランスがとれる(21.3%)』の順となっています。経済的な理由に加えて、量や具材を自分好みに調整できることが手作りしている理由です。

 確かに、市販のお弁当だと、「自分にとって適量ではない」「嫌いなものが入っている」「栄養が偏っている」など、「販売金額」も含め、本当に納得のいくお弁当に出会うことは非常に難しいことと言えるでしょう。

 

お弁当作りで悩んでいることは何でしょうか?

 『メニューのマンネリ化』が最も高く、58.7%。実に6割近い人が悩んでいます。特にほぼ毎日、お弁当を手作りしている人にとっては、汁物や痛みやすいものは食材として利用できないなど、お弁当ゆえの制約を考えれば、メニューにバリエーションを持たせることは本当に難しいことと理解できます。次いで『栄養バランス(29.2%)』『見た目・彩り(25.6%)』『衛生面《痛みや食中毒》(24.7%)』『お弁当作りの時間(22.3%)』等が上位にきています。

 限られた時間のなかで、『栄養バランス』と『目でも楽しめること』の両立を図りながら『衛生面』も考える必要があるなど、『弁当を手作りする』って本当に大変な作業です。そこで、お弁当作りに関する悩みを解決するために、心強い味方が『冷凍食品』です。

 『冷凍食品』は揚げ物やハンバーグのように主菜になる商品だけでなく、野菜など副菜として使える商品も取り揃えているため、メニューにバリエーションをもたせることが可能です。品揃えが豊富な『冷凍食品』を上手に活用すれば、栄養バランスがとれた見た目にも美しい弁当を作れるようになります。また、コストパフォーマンスが高く、冷めてもおいしく食べられる商品もあるため、まさにお弁当にぴったりの商材です。

 さらに、電子レンジで温めなくても、お弁当箱にそのまま入れているだけで自然解凍できる商品もあり、保冷剤代わりに使えるため、食材の痛みを防げるなど衛生面から見ても日々のお弁当作りに適しています。加えて、自然解凍可能な商品は温めの時間を省略できるため、時短にも繋げられます。日々のお弁当作りの悩みを解決するためには『冷凍食品を上手に活用する』ことがポイントのひとつとなります。 

お弁当に関する販促施策を考えるうえで・・・

『コスパ』『継続=習慣化』『時短・省力』『健康』『バリエーション(メニュー・見た目)』『冷凍食品』などがキーワードになりそうですね。

 

※ニチレイフーズの「お弁当事情に関する調査2018」はコチラ

https://www.nichireifoods.co.jp/corporate/company/research/pdf/research_obento_2018.pdf

 ※マルハニチロの「お弁当に関する調査2018」はコチラ

https://www.maruha-nichiro.co.jp/corporate/news_center/research/pdf/20180529_obento_cyousa.pdf

 ※睡眠時間に関する記事はコチラ

https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2105/01/news017.html

 ※ⅾポイントクラブの「お弁当事情の調査2021」はコチラ

https://dpoint.jp/enq/research/research20210531.html

 

 4:お弁当の容器を選択するポイントは?

 手作りお弁当の効果的な販促施策を立案するうえで、調理時間や食材などお弁当作りに直接関連することを把握するだけでなく、お弁当箱(容器)に関して理解を深めることも重要な要素となります。お弁当の食材を拡販するとき、消費者がどんなお弁当箱(容器)を利用しているか、また利用してほしいかも考えて提案することが肝要です。そこで消費者がどのようなお弁当箱(容器)を使っているかを把握し、また、お弁当箱(容器)ごとのもつ特性の違いを再度、確認することが必要となります。

 

 

 

手作りお弁当派は現状、どのようなお弁当箱(容器)を使っているのでしょうか?

 

 水筒や魔法瓶など断熱技術を活かした製品を中心に製造しているサーモスが202012月に実施した『冬のお弁当事情に関する調査』のなかで、普段、使っているお弁当箱(容器)を聞いたところ、ベーシックな『一段型』が最も多く、ほぼ半数(47.2%)を占めています。次いで『二段型(30.1%)』『スープジャー(15.1%)』の順となっています。普段、使っているお弁当箱(容器)ごとの長所を見てみると、『一段型』は片手で持って食べられるため、狭いスペースでも食べやすく、また、パーツが少ないことから、洗いやすいという特性もあります。

 『二段型』はおかずとご飯を分けられるため、ご飯におかずの味が移る心配がありません。また、おかずの量の影響を受けないため、ご飯の量を常に一定に保つことが可能です。『スープジャー』は保温機能があるため、外出先でも温かいスープや味噌汁が飲めるだけでなく、雑炊やお粥、麺類などの料理を入れることも可能です。また、保温機能を活かして温かいものだけでなく、冷製パスタやスープ、デザートなどの冷たいものにも対応できます。さらに、高い保温力があるため、保温しながら、具材に熱を通す「保温調理」もできます。

お弁当の容器で調理も出来るってスゴイですよね。

 

 普段、使っているお弁当箱を除いて最も利用したいお弁当箱を聞いたところ、『ランチジャー・保温弁当箱』が最も高く、20.4%。次いで『曲げわっぱ《木製弁当箱》(15.6%)』『スープジャー(9.5%)』の順となっています。特に『曲げわっぱ』は丸いシルエットが可愛いと女性人気が高くなっています。

 『ランチジャー』とは魔法瓶形式の保温機能つきのお弁当箱容器です。1段目に「汁物」2段目に「ご飯」、3段目に「おかず」が入れられるものが標準的なタイプです。汁物とごはん、おかずが同時に楽しめることは『二段型』や『スープジャー』より優れている点と言えるでしょう。

外でご飯とおかずと一緒に、スープや味噌汁が飲めるってステキですよね。

 

 『曲げわっぱ』とはスギやヒノキなどの薄板を曲げて作られる円筒形の木製の箱のことです。丸みを帯びたフォルムが可愛いだけでなく、美しい木目や色合いなどデザイン性に優れ、香りも良いなどの特性があります。さらにご飯が傷みにくく、軽量なため持ち運びがしやすいなどの機能性にも優れています。伝統工芸品でもある『曲げわっぱ』。デザイン性と機能性の両方に優れていたことが時代を超えて愛されている理由でしょう。

弁当1

 お弁当箱(容器)の販促施策を考えるうえで、消費者がお弁当箱(容器)を購入する際に考慮すべきポイントを事前に伝え、『自分に合ったお弁当箱を選んでいただく』ためのお手伝いをするという視点が重要となります。

同時に、お弁当箱(容器)に合った『メニュー・レシピ提案』も必要となるでしょう。

 

では、お弁当箱(容器)を選ぶうえで最初に考慮すべき点は何でしょうか?


1:どのような場所で食べるか、生活スタイルはどうなっているかなどを考えてみましょう。

→場所=工事現場で、オフィスの自分の席で、公園で…等

→生活スタイル=通勤・通学環境(満員電車、自転車など)、バッグの大きさ、温め直しの可否…等


2:食べる量と欠かせない(譲れない)食材・メニューは何か?

 

12を確認した後、下記4つのポイントを考慮して、選択していくこととなります。

 

★ポイント:1=機能で選ぶ《汁もれしにくい、保温機能つき、調理ができる》

★ポイント:2=サイズで選ぶ《どのくらいの容量か》

★ポイント:3=素材で選ぶ《プラチック製、ステンレス製、木製、アルミ製》

★ポイント:4=タイプ(形)で選ぶ《一段型、二段型、スリム型、どんぶり型…など》

 

お弁当箱に関する販促施策を考えるうえで・・・

『メニュー・レシピ提案』『選択基準』『バリエーション(機能・サイズ・素材・カタチ)』などがキーワードになりそうですね。


※サーモスの「冬のお弁当事情に関する調査」はコチラ

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000027.000053758.html

※弁当箱(容器)を選ぶポイントをまとめた記事はコチラ

https://shopping.geocities.jp/colorfulbox/bento.html#03-2

 

5:さいごに

 新型コロナの影響で、おうち時間が増えて、衛生・健康意識の高まりもあり、朝食・お弁当関連市場が拡大傾向にあると言われています。ただ、共働き世帯が多い現在、忙しい朝の時間、お弁当を作る時間を確保するのは非常に難しいことと思われます。また、若い世代を中心に時間的・経済的な制約等から『健康にいいとわかっていても、朝食をとらない人』が多いのも事実です。

 手作り弁当は、『家計に優しい』だけでなく、『自分の好みに合わせられること』や工夫次第で『調理時間の短縮につなげられること』等を丁寧に伝えていく必要があります。特に、冷凍食品を上手に活用すれば、お弁当作りの多くの悩みごとの相当数を解決できることをわかりやすく伝えていきましょう。

 また、食材訴求だけでなく、お弁当箱(容器)訴求との連動した展開で、今までNGと思われた汁物や雑炊なども容器によって解決できることを伝えて、手作り弁当への「理解促進を図り、実際にお弁当作りにトライしていただく」流れを作ることを意識した販促施策を立案することが重要となります。

  朝食については、『健康』をキーワードに、栄養バランスがいい『主食・主菜・副菜』を揃えることが難しい状況下でも、工夫次第で『主食と飲み物』だけで「健康にいい(=カラダに優しい)朝食になる」ことを伝えていく必要があります。また、健康効果やダイエット効果が高い『オートミール』などの新食材に関しても積極的に提案していきましょう。

 追い風のなか、単に、価格訴求や関連商材の品揃えを強化するだけでなく、消費者の『悩みや困った』に対応する販促施策を立案することで他店との差別化を図っていきましょう。

 

下記販促カレンダーも販促改革の参考にダウンロードしてみて下さい。

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Topics: 販促計画, 販促カレンダー, 来店促進

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 企業が消費者に向けて新商品をリリース際にも便利。また、お店でセールを行ったり、広告戦略を行ったりなど、販促活動を行う際に、季節の行事や、その時期のデータなど、適切なタイミングで情報発信をするための参考情報が記されたカレンダーです。近年は、SNSの投稿ネタとしても、活用いただいています。資料が必要な方は下記よりお申し込みください。

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