コロナ禍で伸びている冷凍食品市場~冷凍食品を軸にした販促の企画~

Posted by Junji Kanazawa on 2021/07/28 10:00:00

10月18日は「冷凍食品の日」って知っていますか?

 冷凍の「凍=10(とう)」と保存・流通温度が「 -18℃ 以下」ということに因んで、1985年に(社)日本冷凍食品協会がこの日を記念日に制定しました。記念日に制定されたのは今から30年以上前だということです。

 コロナ禍でおうち時間が増える中、家族のために料理を作る回数が増えている方も多いのではないでしょうか?

 毎日の献立を考えるだけでも大変な労力なのに、それに加えて「料理の回数」が増えて大変な思いをしている人も多いという話をよく聞きます。時短かつ省力化のためだけでなく、副菜(おかず)の種類を増やすため・家族に美味しいものを食べてほしいという思いから冷凍食品を上手に利用している人も増えているようです。

電子レンジ

 では実際に冷凍食品への消費支出額は増えているのでしょうか?総務省統計局が実施している『家計調査データ』を見ていきましょう。

1. コロナの影響で、冷凍食品への支出額は大幅に増えている

冷凍調理品の年間購入額

 コロナ前の2019年とコロナ禍の2020年を比較してみると、112.4%と2015年以降最も伸び率が高く、2桁の伸びを示しています。さらに、直近のデータである2021年5月と2019年5月を比較した資料を見ても、+37.0%と大幅な伸びを示しており、「チューハイ・カクテル」の43.7%に次いで高い伸びを示しています。


 逆に、食事代(外食)=▲38.9%と4割近く減少しており、特に飲酒代は▲89.1%とコロナ前と比較して9割近く減少しています。繁華街を中心に人出の増加や路上飲み・自粛要請に従わない飲食店のニュースをテレビ等でよく見聞きしますが、データで見る限りは多くの人が「外食、特に外での飲酒を控えている」ことが窺えます。 

 「コロナの影響 →外食を控える。 →家で食事する機会が増える。 →調理時間の短縮及びメニューのバリエーションを増やす必要性に迫られる。 →食卓に冷凍食品が登場する回数が増える。」というサイクルが今でも多くの家庭で続いていることがデータからでも窺い知ることができます。

 コロナ前の2015年~2019年で見ても、右肩上がりの成長を続けていたので、「忙しくて料理する時間がない・体がいうことを利かず料理をすることが大変」などの理由でコロナ前から冷凍食品を利用している家庭が増えているということは言えそうです。

 増えている要因として・・・

・女性就業者の増加《2015年:2,852万人 →令和元年:3,058万人》

・高齢化率の進展《2015年:26.6% →2019年:28.4%》

 今後も性別関係なく働く方の人口に占める割合は高まるでしょうし、高齢化は当然進んでいくものですので、コロナ収束で一旦は今の高い伸び率から落ち着いたとしても、その後は「緩やかに市場は拡大していく」と予測されます。

 また、市場の拡大には各食品メーカーの努力により、以前の冷凍食品とは較べものにならないほど美味しくなったことも寄与していると考えられます。特に「お店(プロ)の味」が家で簡単に味わえる「名店の味を再現」や「本格○○と謳った商品」などお店の味と引けをとらないほどの美味しい商品も増えています。


 外食が難しい昨今、冷凍食品を食べて、ご自宅で「お店」に行った気分を手軽に味わえるのはいいことですよね。私自身、某大手冷凍食品メーカーのクライアントの商品告知のお手伝いをさせていただいたことがあるのですが、その時の商品が「1人前が1,000円近くした名店の味を再現した商品」というコンセプトでした。実際の商品が冷凍食品とは思えないほどの美味しさで、それを初めて味わったときのことが強く印象に残っています。

 コロナだけでなく、社会情勢の変化により「冷凍食品を利用するご家庭」が増えています。その中で、冷凍食品の中で人気の高い品目はなんでしょうか?


2. 冷凍食品で人気があるカテゴリーは、1位 うどん、2位 コロッケ、3位 炒飯

冷凍食品品目ランキング-1

 2015年~2020年までの国内品目別生産量ベスト10を見てみると、多少の順位の変動はあるものの、「うどん(構成比:12.9%)」「コロッケ(10.4%)」「炒飯(6.4%)」がベスト3を占めており、上位3品目で市場の3割近く(29.7%)を占めています。

参考:家計調査(二人以上の世帯) 品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市(※)ランキング(総務省統計局)


 1位のうどんは、レンジで温めたり湯がいたりするだけで解凍できる簡便性や種類の豊富さなどが人気の理由として挙げられます。最近では具入りの冷凍うどんも出ており、そのまま、解凍するだけで料理として成立するため、急ぎのランチ時や夜食にピッタリです。麺だけの商品を買えば、具材やだしを自分なりにアレンジはできますし、「自分好みの一品」を作れることもいいですよね。

 2位はコロッケ。1920~1930年ごろには価格が安くなった影響で庶民でも気軽に食べられるようになり、食卓に登場する機会も一気に増えました。明治時代の初期に洋食の一つとして日本で食べられるようになったお惣菜です。今でも揚げ物や惣菜の各種人気ランキングで常に上位にランクインしており、「日本人の国民食の一つ」として確固たる地位を築いています。また、揚げ物は自分で作ると、油の処理など手間がかかるので、冷凍食品を使えば、簡単に済ませることが出来ることも冷凍食品として人気の理由の一つでしょう。

 3位は炒飯。レンジひとつで簡単に調理でき、定番から変わり種まで最近は種類が豊富で大人から子どもまで楽しめるカテゴリーです。ニチレイや味の素、マルハニチロなどの食品メーカーさん以外にもスーパーやコンビニなどの流通大手も次々と新商品を投入しており、冷凍食品業界の主戦場になっています。競争のなかでの企業努力の結果、深田恭子さんを使ったTVCMでもおなじみのニチレイの「本格炒め炒飯」のように、「手作りよりも美味しい」と消費者に言わしめるまでの商品が数多く出てきたことも、炒飯人気が続いている理由かもしれません。



3. 消費者は冷凍食品をどう利用しているのか?

 日本冷凍食品協会が2021年2月に実施した「“冷凍食品利用状況”実態調査」の結果からみなさんが冷凍食品をどのように利用しているか見ていきましょう。

参考:冷凍食品に関する統計データのPDF版(一般社団法人日本冷凍食品協会)


・平均利用頻度/週 →女性:2.0回/週 男性:1.9回/週

・購入目的(女性):「夕食」が最も多く、64.8%。次いで「昼食(45.1%)」「お弁当用(39.2%)」「素材として/野菜・魚介類など(33.8%)」「間食・夜食(17.1%)」「朝食(15.4%)」の順。

・魅力(女性):「調理の手間が省ける」が最も多く、69.1%。次いで「おいしい(61.3%)」「買い置きができる(61.3%)」「調理時間が短縮できる(57.3%)」の順。

 以前は「冷凍食品=お弁当のおかず」としてのイメージがありましたが、お弁当以外にも夕食を中心に様々な食シーンで冷凍食品を上手に利用しているご家庭が多いようです。また、理由を見ても、冷凍食品の強みである「省力&時短」の支持が高いことは当然の結果としても、味を評価している人も6割以上おり、消費者にも「冷凍食品=美味しい」のイメージが浸透してきていることがうかがえます。



4. 冷凍食品の販促を行う場合の企画案

 「特売の目玉」になることが多い冷凍食品。上記に挙げた調査結果によると、「特売をしていない店舗」で買う人が半数近く(49.4%)もおり味を高く評価している人が6割以上いることから今後は、価格訴求以外の販促手法も取り入れていきたいところです。
また、「冷凍食品をほとんど/全く利用しない人《女性》」は1割程度(12.3%)しかおらず新規顧客獲得施策よりも客単価向上施策《購入頻度UP&購入品目UP》のほうが重要だということが言えそうです。


・参加型の企画<興味・関心を高める>

 ・冷凍食品総選挙 人気のカテゴリーは上記に挙げている通りですが、カテゴリーのなかでも人気を集めている商品をうまくフォーカスして、初回購入を促すための施策として横並びに商品をピックアップするような見せ方は、商品の進化も続いている領域なので消費者にとっても発見がある企画になるかもしれません。

 →冷凍食品を使ったレシピコンテスト 食卓を冷凍食品で固めるというご家庭は少なく、手間を掛けずに美味しい食卓を準備できる冷凍食品を賢く使おう、というトレンドが近年あるようです。ひと手間がより冷凍食品を美味しくする。盛り付けを工夫するだけで、手間をかけたように見える。ただ商品を美味しくするだけではなく、「手間を掛けずに食卓を豊かにする演出」としてのレシピ提案はニーズがあるように思います。

・「そんな使い方ができるのか」という気付きを与える企画<利用シーンの拡大>

 ・冷凍食品を上手に活用したアレンジレシピ&メニュー紹介
 ・時季を捉えた提案《例:新年度・新学期 →お弁当訴求、年末で忙しい時期 →昼食・夕食などのメニュー提案》
 ・POPを上手に使った施策《名店の味を再現した商品は、その名店をPOPで紹介》

 上記のレシピコンテストにも言えることですが、時短ニーズや手間を減らすためのアイデアは消費者にも歓迎されます。商品の美味しさを細々プレゼンテーションするよりも、ちょっとした使い方のアイデアが売り場では購買喚起につながることがあります。利用シーンを呼びかけるようなかたちでの売り場づくり・訴求を考えてみてはいかがでしょうか。


・体験型の企画<実際に美味しさを味わって頂く>

 コロナ禍の今は難しいところですが、単なる試食に留まらず各商品を一堂に集めた食べ較べ会の実施はいかがでしょうか。「冷凍なのにこんなに美味しいの?」の気付きは味わってこそ、もっとも伝わるものです。コロナへ社会が適応していった際には、試食の形も考えてみたいところです。

 多くのご家庭が日々の食卓に冷凍食品が登場している頻度が増えている現状を踏まえ『価格訴求+α』の提案で他店への差別化を図り、選ばれるお店を目指していきたいですね。

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